ワークライフバランスを改善して働きやすい環境づくり
取り組み内容
シグマー技研株式会社はギアモーター・減速機を開発・製造するメーカーです。標準設計のものだけでなく、そのものにしか使わない専用に設計したカスタムギアモーターの開発・製造を得意としており、そうした製品が全体の7割に及びます。大手にはできない、多品種小ロット、変種変量生産にもフレキシブルに対応する小回りの効くサービスが、同社の強みでもあります。また、約50年にわたって培ってきたギアモーターと周辺の技術を生かして、シュレッダやストレッチフィルム包装機などの開発・販売も行っています。
女性が生き生きと活躍する職場
そうした事業内容を聞くと、男性ばかりの職場を想像しますが、意外にも社員の3分の1が女性という会社です。
毎年、高校生に向けて社員募集をしていますが、新卒採用は難しいのが現状。地元高校の説明会に参加したり、インターン制度を利用したり積極的にアプローチはするものの、なかなか入社まで結びついていません。
12~13年前の新卒採用で、現場に初めて女性を採用したところ、その社員の活躍ぶりはいい意味で期待を裏切ったといいます。男性と同じように現場に配置しても普通にやっていける、と人事担当者の意識を変えました。
それ以来、中途採用でも積極的に女性を採用するようになりました。昨今では結婚後も、産休後も継続して社員として働き続けるケースが増えています。
製品の性質上、重量があるものもあり男性に頼らざるを得ない場面もありますが、組立工場の現場では年配男性数名と多くの若い女性たちが和気あいあいと働いています。
そして、女性がいると工場がきれいになる、というメリットも生まれているのだとか。
ワークライフバランスの取り組み
15年ほど前に人員を縮小せざるを得ない状況になったとき、少ない人数でいかに多くの作業をこなすか、改善の必要に迫られた時期がありました。その時に専門のコンサルを入れて行った改革によって、社内の雰囲気はガラリと変わったといいます。
それ以来一貫しているのは、ムリ・ムダ・ムラを排除した業務の平準化。すなわち、1日の生産量の制限を設けて、それをこえないように生産計画を立てること。一日の仕事量が増えたり減ったりしないように調整ができているので、急に残業になるようなムラもありません。無理な計画を立てないために、お客さんとの交渉においても、余裕のある納期を設定することを重視しているのです。
一方、工場内で稼ぎ出す金額を日割り計算して一日で稼ぐべき金額の基準を設ける。仕事量がそれを下回る場合には、工場を止めて休みにしてしまい生産性をキープします。工場を止める日は、毎月末に決定して、OJTに当てる、社員研修として他社の工場見学に行く、休業日にするなどの方針が示されます。
女性が社員として定着しているのは、こうしたワークライフバランスの実現が背景にあるのかもしれません。
シグマのカイゼン活動で働く環境を改善
時間のムダだけではなく、社内のあらゆる場面でムダをなくそうという試みが、シグマの「カイゼン」活動と呼ばれる取り組みです。製品の組立、部品加工、部材調達、社内情報収集などさまざまな工程のなかで、納品された部品の運搬方法、倉庫の箱の並べ方、工具の置き場所、作業の手順の見直しなど、現場の社員が日常の作業のなかで気づいた改善点をあげて、成果をあげています。
こうした取り組みが功を奏し、2025年3月、健康経営有料法人2025(中小規模法人部門)に認定されました。
同社の取り組みは、ゴール8(働きがいも経済成長も)を中心に、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)ゴール9(産業と技術革新の基盤をつくろう)ゴール12(つくる責任つかう責任)などその他ゴールに広く貢献しています。
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記事作成者:運営事務局
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